東区 + 信義区 台北東部:国際的建築の名ギャラリー

国际色が强い台北东部の様子。(写真・NeverEndingStudio)

【文/Rick Charette】

【编集/下山敬之】

【写真/NeverEnding Studio、陶朱隠园、台北南山広场、台北市文化局、台北市観光伝播局、台北市商业処、颜婕力、Miller Hsu】

旅行作家たちは1900年代の后半にわたって、そして1990年代に入っても、台北を「アジアの丑いアヒルの子」と评していました。

现在では、それも远い过去の话です。その后、台北の街并みはサナギのように、アジアで最も素晴らしくフォトジェニックな都市の1つへと生まれ変わりました。四方を囲む绿豊かな山々が、その现代的で国际化された美をさらに引き立てています。

20世纪半ば顷から、中国内戦后の资金难と、中国からの数百万人の难民の流入に直面した台湾は、美しさよりも便宜性を重视しました。その结果、「家庭的だが爱すべき」という寛大な呼び名の付いた建筑様式が生まれ、この中に、大胆でカラフルな中国寺院や、より控えめで重厚な日本时代の建物が点在するようになりました。

今日において建筑活动のメッカとなっているのは、きらびやかな东区、特にその中の信义区で、この台北で最も国际化されたセクターにおけるランドマーク的な建物が集中しています。この街を访れる人は、形と机能が独特の融合を遂げ、森のように生い茂る、环境に优しく想像力豊かな建筑の中を歩き回ることになります。この街のスカイラインは、台北の先见的なプロジェクトに参加して名声を得ようとする世界的な建筑家たちによる、壮大なコンペティションの舞台なのです。

台北の商业と金融の中心地である信义区を访れ、最高级の建筑芸术作品を间近で见てみましょう。

台北101 — 台湾で最も高いビル、国の象徴

超高层ビルの台北101(そう、101阶建てです)は、台北建筑の宝库においてひと际辉かしい宝石です。飞行机や乗り物で台北に近付くにつれ、远くからでもよく见えるこの建物は、特に夜间ライトアップされると、深い台北盆地に辉く标识のようにも、信义区に直立状态で着陆した巨大なロケット船のようにも见えます。2004年12月1日から2010年1月7日まで地球で最も高い建筑であったこのビルは、LEEDプラチナ认证を取得しており、世界で最も高いグリーンビルという称号は今も変わりません。

台北のランドマークとして、外国人観光客に最もよく知られ、亲しまれているこの建物は、毎年恒例の台北カウントダウンイパーティーの壮大な花火ショーの舞台として、世界的にさらによく知られています。

国际的に高く评価されている台湾の建筑家C・Y・リー(李祖原)氏が设计した、高さ508メートルのこの建筑物は、先进的な工业素材と技术を采用した现代的な构造の中にも古典的なアジアの美学を感じさせる、ポストモダニズムの作品です。

绿を基调としたガラスファサードのノダルデザインタワーには、それぞれ8阶建ての、8つのくさび形セクションがあります。中国文化において、「8」の数字は繁栄と幸运の象徴です。また、节の集合体は竹の茎に似ていますが、これは弾力性と绝え间ない成长を象徴しています。

外国人観光客にとって、台北101展望台は绝対に见逃せない観光スポットです。88阶、89阶、91阶から周囲を一望することができ、勇気のある人はガイドと安全ロープ付きで外を歩いてみることもできます。内部には、重量660トン、直径5.5メートルに及ぶ世界最大の风防球体、同调质量ダンパーが展示されています。

台北市の夜景を一望。(写真・颜婕力)

信义区のその他のランドマーク

东区は世界の潮流に敏感な流行の発信地であり、信义は商业と金融の中心地です。伝统と歴史を守り育んできた、より古い西部地区に対し、国际化された东部、特に信义は、広い世界を舞台として热心に未来を见据え、最も近代的で先进的なものを积极的に取り入れています。台北101から、市内中心部近くに建造された新しい台北ドーム(台北大巨蛋)、别名「ビッグエッグ」までの広范囲に高くそびえ立つ街并みは、世界の舞台を见据える大都市らしい自信とセンスを力强く夸示しています。

台北101の真南に面し、2025年の开业を目指して建设が进められている高级ホテル、フォーシーズンズホテル台北(四季酒店)の设计を手挂けたのは、プリツカー建筑赏を受赏した巨匠リチャード・ロジャース氏です。

このホテルは31阶建て、高さ180メートル、客室数约260室で、市街地と山の両方の眺望を楽しむことができます。「都心の空に浮かぶユートピア」の建设を设计コンセプトとし、国际化、近代化、ランドマーク的地位の获得という3つの主要な基准を打ち立てています。ガラスカーテンの外観(高く薄い构造は、リヴァイアサンの金色の携帯电话を直立させたような外観となるでしょう)には、超白色の低放射ガラスと、薄型の眺望エレベーターが采用されます。最上阶は天井を高く设け、センセーショナルなパノラマビューが望める、一般公开のスカイラインスペースを作り出します。

オープン间近のザ・スカイ台北(台北天空塔)は、台北101の半ブロック北、台北市庁舎のすぐ东に位置します。泛アジアのプライベートエクイティ不动产会社であるリアント・キャピタルは、ホテル、商业施设、パフォーマンスホール、プライベートクラブが一体となった超高层ビル・ポディウム复合施设を开発しており、ハイアット ホテルズの高级ブランド、ブティック パーク ハイアットとライフスタイル アンダーズが入居する予定です。建筑设计を担当したのは、イタリアの人间国宝であるアントニオ・チッテリオ氏とパトリシア・ヴィエル氏の有名なチームです。

このプロジェクトは、ハイアットにとってアジア初となる、2つのホテルを并设する高级ホテルの开発プロジェクトであり、台北は东京と上海に次いで世界で3番目に、パーク ハイアットとアンダーズの2ブランドを同じスカイラインに拥する都市となります。客室数は合わせて约500室となる予定です。

伝统とモダニズムが调和した台湾独自のデザインは、特に台北らしく活気あふれる大都市の雰囲気を讃えるものです。绿色のガラスカーテンの外観は台湾のタケノコを、古代ギリシャ风の円柱の襞は西洋文化をイメージしています。54阶建てのタワーのうち、16阶から28阶はパーク ハイアット、30阶から49阶はアンダーズとなります。50阶から51阶は店舗スペースとなります。高さ280メートルのタワーは、信义で2番目に高い建造物となります。

台北南山広场は信义区の中核を担う重要なスポットです。(写真・台北南山広场)

2018年に完成した台北南山广场は、台北101のすぐ东に位置し、日本の名门建筑事务所である三菱地所设计の著名な建筑家、须部恭浩氏によって设计されました。この复合施设は、一部に商业フロアを备えた48阶建て・高さ272メートルのオフィスタワー、7阶建てのモール、オープンな文化芸术スペースを备えたダイヤモンド型のエントランスビルの3构造からなります。

全体的なデザインは、台湾の隆々たる山脉に敬意を表し、高さの异なるこれらの构造物を山脉のように连结させたものです。ガラスカーテンの塔の中心部を包む一対の尖塔は、感谢の気持ちを象徴し、祈りを捧げる手の形をしています。46阶から48阶には、素晴らしい景色が一望できるレストランやバーが入店しています。文化.芸术栋の多面体の外観デザインのモチーフはタワーと共通しています。このモールは、形状の异なる几何学的な立方体を积み重ねたもので、互い违いの配置によって木々が生い茂る小高いテラスを作り出し、全体的に森林に覆われた小さな山のような视覚効果を生み出します。

世界初となる三重螺旋构造の住宅、陶朱隠园。(写真・陶朱隠园)

陶朱隐园は台北101の北东数ブロックにあります。2018年に完成したこの豪华绚烂な高层ビルは、21阶建て、高さ93・2メートルです。持続可能性に焦点を当てた未来的なエコ地区ベンチャーを専门とするベルギーの著名な建筑家、ヴァンサン・カルボー氏が设计したこの建物は、LEEDゴールド认证に加え、低碳建筑联盟からダイヤモンドレベル认定を受けています。

その外観は、DNAの锁をかたどった特异な蛇行形状がダイナミックに流れており、二重螺旋が基部から天井まで90度に势いよく曲がっています。积み重ねられたように见える各フロアは上下阶から4.5度ずつ回転しており、世界初のねじれ式集合住宅を构成しています。

陶朱隐园はゴジラに似た独特の形状のため、Google マップの観光名所となり、チェックインして写真を撮る観光客を魅了しています。(写真・Miller Hsu)

ニューヨークのセントラルパークに匹敌する约2万3000 本の树木と低木が屋根と外壁を覆い、年间约130トンのCO2を吸収しています。ガラス床が敷かれたタワーの廊下にも植物が植えられています。

信义区で开催される赈やかな大イベント

东区の洗练されたモダンな雰囲気をさらに高めるのが、国际的な祭典が目白押しのイベントカレンダーです。

初秋の台北で见逃せないのは、都市イノベーションと公共デザインのコンセプトと深く结びついたイベント、台北白昼の夜(ニュイ・プラ ンシュ・タイペイ)です。これは、10月の第1土曜日に午后6时から午前6时まで开催されるオールナイトの芸术祭で、见事なライブパフォーマンス、インスタレーションアート、マルチメディアプロジェクションなどの数々を通じ、台北の街を探访することができます。今年のパーティーは10月7日と8日に开催されます。会场は台北の新しい记念碑的な公共建筑である台北ドームの近、そして信义商圈です。

2020年台北白昼の夜におけるイギリスのアーティスト 「Flithy Luker」の作品『章鱼入侵』(写真・台北市文化局)

最初のニュイ・ブランシュは2002年にパリで开催され、2016年に始まった台北版は、台北で最も活気のある大规模な芸术祭へと発展しました。台北はその独特の多文化的多様性から、アジアで最もニュイ・ブランシュに适した都市の1つとなっています。また、この盛大なジャンボリーは、台北の芸术的ダイナミズムを世界に绍介し、国际的な文化都市としての台北の知名度向上に贡献しています。

冬が近付くにつれ、台北Xmas(缤纷耶诞玩台北)や台北カウントダウンイパーティー(台北最High新年城)に外国人観光客や驻在员が集まり、お祭りムードが続きます。1つ目は11月中旬から1月上旬にかけ、信义などショッピング街にあるデパートやブティックによって开催されます。会场はクリスマスのイルミネーションで饰られ、ライブエンターテインメントが行われます。お祭り好きの人々は、スタンプマップを使いながら70以上のチェックインポイントを巡り歩きます。

2022年の「缤纷耶诞玩台北」で披露されたインスタレーションアート「花海光廊拱门」。人々はクリスマスの雰囲気を感じながら写真撮影を楽しみました。(写真・台北市商业処)

2つ目は、「一生ものの体験」とされる、新年までのカウントダウン・パーティーです。台北市庁舎周辺に设置された幻想的なイルミネーション、ポップスターやバンドによる6时间もの盛大なパーティー、そして世界中に中継される台北101の深夜の花火ショーがイベントを盛り上げます。1月1日と2日にもパーティーイベントが开催され、お祭り気分をさらに満吃することができます。

「台北最high新年城」は台北市政府が市民広场で开催する年越しイベントです。(写真・台北市観光伝播局)